インターネットの普及により、消費者はお店選びや商品を購入する前に口コミをチェックするようになりました。

そのため、良い口コミを集めることは集客効果を上げることの重要な要素となってきています。

しかし、企業や店舗に対するGoogleレビューの中には、侮辱や嫌がらせをなどの悪口を書いたり、事実とは全く異なることが書かれてあったりするなど、悪質な口コミが書かれることもあるでしょう。

このような場合、企業・店舗側は悪質な口コミを削除することはできるのでしょうか?

今回は、Googleレビューを削除する方法や注意点、良い口コミを増やすための方法を解説します。

 

Googleレビューを削除することは可能?

結論から言えば、Googleマップに投稿されている口コミに対して削除申請をすることは可能です。

ただし、削除申請をしたとしてもすべての口コミが削除できるわけではありません。

主にGoogleのコンテンツポリシーに準拠し、問題があると判断された場合は削除申請に応じてもらえます。

削除申請に応じてもらえる可能性の高いのは、以下の内容です。

 

スパムと虚偽の投稿をしている

同じ内容の口コミを何度も投稿する「荒らし」行為や、事実と異なる虚偽の投稿は削除対象になり得ます。

ただし、虚偽の場合でも嘘であることを証明するのが難しく、削除してもらえない可能性もあります。

 

企業や店舗と一切関連性がない

投稿された企業や店舗とは一切関係のない投稿も削除対象となります。

例えば個人的な不満や政治的主張などは、いずれも関連性のないコンテンツとなる可能性が高いです。

 

一部規制対象の商品・サービス利用を促す表現をしている

アルコールやたばこ、ギャンブルなど一部規制対象の商品・サービスに対して利用を促す表現をしている場合、Googleのコンテンツポリシーに反するとして削除対象となります。

 

著作権など法的権利を脅かしている

著作権などの法的権利を脅かすような投稿や、違法行為を描写するような内容も削除対象です。

 

テロ行為を助長する投稿をしている

テロ行為を助長させるような内容の投稿は削除対象となります。

 

露骨な性的表現を含んでいる

投稿内容に露骨な性的表現がある場合、削除対象になります。

また、特定の人物に対する差別表現もNGです。

 

他人に危害を加えることを助長する投稿や、自殺をほのめかす表現を使っている

他人に危害が及んでしまうことを助長するような投稿や、特定の個人・集団に対する威嚇的な投稿も禁止されています。

 

なりすまし行為や自演、印象操作などを行っている

他人になりすまして口コミを投稿したり、他人を装って自分の企業・店舗の良い口コミを投稿したりするのはNGです。

 

 

これらの内容に該当しているとGoogle側が判断した場合には、削除してもらえる可能性が高いです。

 

 

Googleレビューを削除する方法

Googleマップに投稿された口コミを削除する方法は、大きく分けて3つあります。

ただし、Googleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)で管理者権限を持っているかどうかによって手順が異なるため、自身の状況に合った方法で対応しましょう。

 

管理者権限がある場合の削除手順

管理者権限を持っている場合は、Googleビジネスプロフィールの通報機能を使って削除申請ができます。

 

①Googleビジネスプロフィールの管理画面にログインします。

②左側のメニューから「クチコミ」を選び、削除したい口コミを探します。

③該当の口コミの右上にある縦三点リーダーをクリックし、「違反コンテンツを報告」を選択します。

④表示された選択肢の中から、該当する削除理由を選びましょう。

⑤最後に「送信」を押せば申請完了です。

 

申請後、審査を経て削除されるまでに数日かかるのが一般的ですが、状況によってはさらに時間がかかる場合もありますので、気長に待つ必要があります。

 

管理者権限がない場合の削除手順

管理者権限がない場合は、以下の2つの方法で削除申請が可能です。

 

Googleマップから削除申請する方法

①Googleマップ上で削除したい口コミを見つけます。

②口コミの右上にある縦三点リーダーをクリックし、「口コミを報告」を選択します。

③表示された理由の中から適切なものを選び、「送信」をクリックすれば完了です。

Google検索から削除申請する方法

①Google検索で店舗名や企業名を検索します。

②検索結果の右側に表示されるビジネス情報パネルから「クチコミ」を選択します。

③削除したい口コミを探し、右上の縦三点リーダーから「レビューを報告」をクリック。

④削除理由を選んで申請を完了させます。

 

 

Googleレビューの削除依頼をする際の注意点

Googleレビューの削除依頼をする上で、いくつか注意すべきポイントがあります。

 

削除申請は1つの口コミに対して一度まで

悪質な口コミが投稿され、削除申請を出したものの削除されない場合もあります。

ここで諦めずに何回も削除申請をしようと考える人もいますが、基本的に1つの口コミに対して削除申請ができるのは一度までです。

一定期間が過ぎると削除される可能性もありますが、それでも削除されなかった場合は諦めるしかありません。

逆に繰り返し申請を出してしまった結果、スパムだと判定されてしまい、アカウント停止などの処分を受けてしまう可能性もあるので注意が必要です。

 

自分だけで対応していると余計な時間がかかってしまう

Googleレビューにある悪質な口コミをすべて自分だけで対応しようとすると、本来他の作業ができた時間を削除申請に使ってしまうことになります。

削除申請自体はそれほど難しいものではありませんが、口コミが実際に削除されるまで数日から数週間以上時間がかかってしまう場合もあるので注意してください。

 

自演・やらせはGoogleガイドラインに違反する

低評価の口コミが多く、何とか評価を上げたいという理由で、自作自演の投稿をしたりやらせレビューを依頼したりするケースもあります。

しかし、基本的に自作自演ややらせによる口コミ投稿はGoogleのガイドラインを違反しており、万が一発見された場合はアカウントが凍結される可能性があります。

アカウントが凍結されればGoogleマップに店舗や事業所の情報が表示されなくなり、顧客・取引先からの信頼も失われる可能性があるので注意が必要です。

 

低評価の口コミにはどう対応する?

削除申請をしたものの、削除できなかった低評価の口コミに対してどのように対応すれば良いのでしょうか?

続いては、低評価の口コミへの対応について解説します。

 

低評価の口コミに対しても返信をする

投稿内容が誹謗中傷の口コミは削除申請の対象となりますが、基本的に低評価の口コミは削除対象にならない可能性が高いです。

このような低評価の口コミに対しては、企業・店舗として真摯に対応した方が好印象を与えられる場合もあります。

低評価の口コミに対して返信する際は、購入・利用・来店したお礼を述べ、不快な思いをさせてしまったことに対して謝罪しましょう。

今後このようなことが起きないように、具体的にどうするかを説明することで、ちゃんと意見を反映してくれる企業・店舗だという認識を持ってもらえます。

 

Googleビジネスプロフィールに登録して情報を増やす

Googleビジネスプロフィールに登録をしていない人は、まず登録をして企業・店舗の情報を入力していくのもおすすめです。

低評価の口コミが付いてしまう要因として、利用する前と後でギャップが起きてしまうことが挙げられます。

消費者はまず口コミを検索してから実際に商品・サービスを利用したり、店舗を訪れたりすることが多いです。

事前に調べた際に情報がほとんどなかった場合、イメージのみで利用することになるため、ギャップも起きやすくなります。

ギャップを起こさせないためにも、企業・店舗の正しい情報を充実させておくことで「こういう企業・店なんだ」というイメージが沸き、「思っていたものと違っていた」といったギャップも起きにくくなるでしょう。

 

Googleレビューで良い口コミを増やすには?

Googleレビューで良い口コミを増やすためには、企業・店舗としてどのような対策を講じるべきでしょうか?

ここからは、Googleレビューで良い口コミを増やす方法を解説します。

 

口コミに対して返信する

Googleマップに投稿された口コミに対して適切な対応を取ることで、企業・店舗の印象が良くなります。

その口コミの評価に関わらず、できる限り返信をするようにしましょう。

口コミに返信することで以下のメリットが得られます。

 

ユーザーから信頼を得られる

丁寧に返信をすると顧客からの信頼を得やすくなります。

ただし、高評価の口コミに対してばかり返信をすると、かえって印象が悪くなってしまうので注意が必要です。

 

リピーターの獲得につながる

返信することで、きちんと意見を取り入れているように感じられ、好印象を持てるようになります。

企業や店舗に対する愛着も沸きやすくなり、リピーターの獲得につながる場合もあるでしょう。

 

別の商品やサービスを紹介するチャンスになる

口コミへの返信で、別の商品やサービスを紹介することもできます。

その人に合った商品・サービスを紹介すれば、「今度はそれを試してみよう」と思わせられ、リピートにつながるかもしれません。

 

顧客満足度を高める

低評価を増やさないようにするには、口コミへの対策だけでなく提供する商品やサービス、接客対応などの見直しも図る必要があります。

いくら口コミへの返信で誠実な対応を見せたとしても、それが実現できなければ意味がありません。

見直しを図っていくことで顧客満足度も高まり、高評価の数も増えていきます。

また、利用者から直接意見を聞けるように意見ボックスなどを用意しておくのもおすすめです。

意見ボックスを設置することによって直接利用者から貴重な意見をもらえるだけでなく、Googleマップに低評価の口コミを増やさないようにする効果も期待できます。

 

 

今回は、Googleレビューに悪質な口コミを書かれてしまった場合の削除方法や口コミ対策などをご紹介してきました。

Googleの口コミを削除申請することは可能ですが、実際に削除されるかどうかは投稿内容などによって変わってきます。

誹謗中傷などの悪質な口コミに対しては削除申請を行い、接客対応の悪さや商品の不具合などで低評価をしている口コミには真摯に向き合って誠実に対応することが大切です。