これまで広告を出稿するとなるとテレビや雑誌、新聞などマスメディアが主流でした。
しかし、インターネットの普及に伴い、現在は多種多様なWeb広告が登場し、マーケティングに役立てられています。
そんなWeb広告を出そうと考えた時、どれくらいの費用相場になるのか気になる人も多いはずです。
そこで今回は、Web広告の種類と特徴に加え、各媒体での費用相場や予算の決め方などを解説します。
どのようなWeb広告があり、それぞれの費用感がどれくらいなのか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
Web広告の種類と特徴
Web広告にも様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。
まずはWeb広告の種類とその特徴について解説しましょう。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、Webサイト内に表示されている広告枠を指します。
テキストのみだけでなく、画像や動画などを使った広告も掲載でき、視覚的に訴求できる強みがあります。
また、ディスプレイ広告は特定のWebサイトを訪問したユーザーに対して広告を配信できるように設定できることから、すでに商品・サービスについて興味がある、または購入済みの人よりも、まだ興味・関心が薄い状態にある見込み顧客に対してアプローチをかけやすい広告と言えます。
興味を持った人が広告をクリックすると、ランディングページ(LP)へ移動することになるため、あらかじめランディングページも制作しておく必要があります。
リスティング広告
リスティング広告は、検索エンジンを使って気になる単語を検索した際に、検索結果の上部もしくは下部に表示される広告です。
検索するという行為は興味・関心を持っている証拠でもあるため、リスティング広告を配信することにより成果が出やすいと言えます。
リスティング広告は基本的にクリック課金制が採用されており、ユーザーがクリックすることで広告費が発生します。
SNS広告
XやInstagram、FacebookなどのSNS上に配信できる広告です。
「いいね」やフォローの傾向、発信内容などに基づいたターゲット層の絞り込みも可能で、興味・関心が高そうなユーザーに向けて配信できます。
また、SNSはそれぞれの媒体で利用者層が若干異なっており、商品・サービスの顧客層に合わせてニーズの高そうなSNSで配信することも可能です。
例えば20代~40代の女性に向けた商品の広告を配信する際には、Instagramに配信することで高い効果が期待できるでしょう。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告は、第三者のブログやメディアから商品・サービスを紹介してもらい、そこに掲載された商品が実際に売れた際に、広告を紹介した人に報酬が支払われる広告です。
アフィリエイト広告を出す際には、ASPと呼ばれるアフィリエイト提供企業との契約が必要となります。
広告を通じて成果が得られた場合に広告費が発生するのが基本となりますが、場合によっては固定報酬で支払う形式も存在します。
記事広告
記事広告は、Webサイト上に掲載されている記事と同じ形式で出稿される広告です。
他のコラム記事などと見分けられるように、記事のタイトルや冒頭などに「広告」「PR」といった文言が付いています。
PV数が多く、知名度の高いWebメディアで紹介してもらうとなると、多額の広告費が必要となってくるため、注意が必要です。
動画広告
動画広告は、YouTubeなどの動画配信プラットフォームで配信される広告です。
テレビCMのように動画を視聴している最中や前後に配信されます。
他の広告とは異なり、動画だと視覚的・聴覚的に多くの情報を伝えることが可能です。
動画広告は自社で制作することも可能ですが、クオリティの高い動画広告を配信したい場合は動画制作会社に外注することになるため、外注費も検討しておく必要があります。
メール(メルマガ)広告
メール広告は、メールを使って情報を発信する際に本文中に掲載されている広告を指します。
登録者が多い既存のメルマガに広告を出稿することで、多くのユーザーに情報を届けることも可能です。
メルマガの内容によって特定のターゲット層に向けた広告を配信でき、なおかつ比較的低コストに抑えることもできます。
Web広告にかかる費用相場
Web広告にかかる費用相場は、それぞれの媒体によって異なっています。
上記で紹介した各Web広告とその費用相場は以下のとおりです。
Web広告 | 費用相場 |
ディスプレイ広告 | 月額20~50万円 |
リスティング広告 | 月額20~50万円 |
SNS広告 | 月額10~50万円 |
アフィリエイト広告 | 月額3~5万円
※初期費用5万円、ASP手数料(報酬額の10~30%)、商材ごとの成果報酬 |
記事広告 | 月額100~200万円以上 |
動画広告 | 1動画あたり20~80万円 |
メール(メルマガ)広告 | 15~60万円 |
それぞれ毎月10万円以上かかるものがほとんどなので、予算との兼ね合いも考えつつ、どのWeb広告なら効果的に配信できるのかを検討してみましょう。
Web広告の予算を決める際に押さえておきたいポイント
Web広告を実際に出稿する前に、予算を決めておくことも大切です。
ここで、Web広告の予算を決める際のポイントを解説します。
売上目標や損益分岐点などから逆算して予算を決める
予算を決める際には、売上目標や損益分岐点から逆算して決めるのがおすすめです。
売上目標
売上から広告費に充てる割合を決めて、予算を逆算する方法です。
例えば売上から広告費に充てる割合を10%とした場合、売上目標が月400万円なら毎月40万円が予算となります。
損益分岐点
売価から商品原価も含めた販売コストを差し引いた金額を損益分岐点に設定し、この損益分岐点を超えないように予算を設定する方法です。
例えば売価1万円の商品に4,000円の販売コストがかかっていたとします。
この場合の損益分岐点は1個あたり6,000円です。
1個あたり6,000円を超えて広告費を使ってしまうと赤字になることから、予算の上限を6,000円に設定することになります。
販売個数を100個に想定しているなら、広告費の予算は60万円ということになります。
ただし、損益分岐点で予算を設定すると利益を出せなくなってしまうことから、最大値として考えることが大切です。
上限を設けておく
毎月の予算を大まかに設定していた場合、効果があまり出ていない広告にも費用をかけ続けてしまう場合があります。
このような事態を防ぐためにも、各Web広告を出稿する際には、それぞれに使える上限額を明確にしましょう。
上限に設定した金額までに結果が出せなければ撤退し、別の広告出稿ややり方を考えてみてください。
定期的にデータを検証・分析する
広告を出稿したらそれで終わりではなく、定期的にデータを検証・分析してより効果的な広告運用に改善していく必要もあります。
Web広告であればリアルタイムでデータを収集でき、効果検証を行えるので、広告の適正化を図る際にも役立ちます。
ブラッシュアップをし続けることで、結果的に広告費の削減にもつながることから、Web広告を運用しながら検証・分析も欠かさずに行うようにしましょう。
今回は、Web広告の特徴と費用相場、予算の決め方などをご紹介してきました。
Web広告には様々な種類があり、それぞれ特徴や費用相場が異なります。
目的やターゲット層などに合わせて適切なWeb広告を配信することで、コストを抑えつつ効果的な広告を配信できるようになるでしょう。
また、Web広告による利益の最大化を図るなら、運用しながらデータの検証や分析をすることも大切です。
広告によって期待される売上や損益分岐点などから予算を設定し、効果的な広告を運用していきましょう。