誹謗中傷は社会問題にも発展しています。
ネット上に書かれたデマや悪口によって、被害者が死亡する深刻なケースも存在するほどです。
なぜ、こんなにも誹謗中傷が横行しているのか疑問に感じている方もいるはずです。
そこで今回は、誹謗中傷の意味をご紹介すると共に、誹謗中傷が増えた理由や具体例などを解説していきます。
誹謗中傷とは?
誹謗中傷は「誹謗」と「中傷」を組み合わせた言葉です。
誹謗は他人の悪口を言う行為を指し、中傷は根拠のないことで他人の名誉を傷つける行為を指します。
誹謗中傷を受ける被害者は個人だけではなく、法人も含まれます。
個人に関しても、一般人や著名人関係なく被害を受ける可能性があり、悪意がなくても他人が深く傷つくような発言をしてしまえば訴訟に発展する可能性もあるので、正しい知識を身に付けることが大切です。
誹謗中傷と批判の違い
誹謗中傷と似たような言葉で「批判」も存在します。
違いがよくわからない方もいるはずです。
前述したように、根拠のない悪口を言って他人を傷つける行為を誹謗中傷と言います。
対して批判は「相手と異なる意見を主張する」ことを意味します。
例えば、特定の人物が発した発言に対して「あの人が喋っていることはおかしい。頭が悪いのでは?」などとネット上に書き込めば誹謗中傷にあたりますが、「その発言は間違っている気がする」「今の意見には○○といった問題がある」といった発言は批判に当てはまります。
「悪意の有無」「虚偽の有無」で区別されています。
しかし、悪意のない批判をしたとしても相手からすれば誹謗中傷と受け取る可能性もあるため、明確な線引きは難しいです。
誹謗中傷が増えた理由
なぜ、世の中に誹謗中傷が増えてしまったのか、以下のような理由が挙げられます。
・スマートフォンの普及
・SNSの普及
それぞれを詳しく解説していきましょう。
スマートフォンの普及
誹謗中傷が増加している理由の1つにスマートフォンの普及が挙げられます。
現在では大人だけではなく小学生や中学生といった子どもがスマートフォンを所有しているケースは珍しくありません。
友人と連絡を取るため、親との連絡手段のためなど、様々な理由によってスマホを活用しますが、その結果家族に内容を知られることなくインターネットを使いやすくなっています。
デスクトップパソコンのようにパソコンのある場所まで行ったり、起動するまでの時間を待ったりなど、手間をかけることなくネットに接続できる点がメリットです。
ネットをすぐに楽しめる環境にあれば、様々な情報を知ることができますが、その分誹謗中傷を書き込みやすくなっている点には注意が必要です。
SNSの普及
自分の言葉を発信するメディアを一般の個人で持つことは容易ではありませんでしたが、XやInstagramといったSNSが普及したことで、誰もが簡単に自分の意見を発信できるようになっています。
一見すると、楽しく便利であると考えられますが、誹謗中傷が増える大きな要因の1つです。
SNSへの書き込みは、全世界に発信されるものも多いです。
例えば、自宅でテレビを観ながら「このタレント嫌い。消えてほしい」「かわいくないのに何でテレビ出てるんだろう」などと発言をしても全世界に発信することはなく、本人の耳にも届きません。
しかし、同じようなことをSNSに書き込んでしまえば本人が目にする可能性があります。
自分の気持ちを安易に書き込めるSNSですが、その分簡単に誹謗中傷の加害者になり得る危険性もあるので注意が必要です。
ネット上で誹謗中傷が起こりやすい理由
ネット上では誹謗中傷が起こりやすいです。
その理由を解説していきます。
匿名で発信できる
匿名とは本名を伏せて知らせないことを言います。
ネットやSNSへの書き込みは、匿名での利用が可能です。
そのため、素性を隠して自分の気持ちを発信できます。
匿名であれば気持ちを書き込みしやすく気軽に発信できますが、「自分が言ったとはわからないはず」という気持ちが生まれやすいです。
そのため、普段は口にしないような言葉も発信しやすく、ストレスのはけ口にもなりやすいです。
しかし、誹謗中傷をした投稿は被害者が発信者情報開示請求を実施することで身元の特定は可能となっています。
判明すれば自分が誹謗中傷したことが相手にバレてしまうので、ペナルティを受ける可能性がある点に注意してください。
集団心理が働きやすい
ネットやSNSを活用しての書き込みは集団心理が働きやすいです。
タレントのブログやSNSに悪口を書き込むケースが当てはまります。
面と向かっては言えない言葉でも、誰かが発信した内容に共感すれば「みんな言っているから構わない」と勝手に解釈してしまうのです。
その結果、同じように過激な投稿をして相手を傷付けてしまいます。
拡散性がある
SNSは不特定多数の人が目にすることが可能です。
一言だけ呟いた言葉でも、瞬時に世界に発信しているのです。
気軽に発信できるのは便利な機能ですが、その感覚が薄れてしまうと危険です。
例えば、コロナウィルスが流行りだした際、SNS上で「トイレットペーパーが無くなる」「原材料が中国から輸入できなくなるからトイレットペーパー不足に注意」というデマの情報が拡散されました。
実際には供給に不足はなくても、こうした投稿を目にしたことで不安を感じてしまい、買い溜めをする行為も行われたため、一時的にお店からトイレットペーパーが不足するといった事態にまで発展しています。
誹謗中傷もこれと同じで「このタレントは整形している」といったデマを流してしまえば、あっという間に拡散されてしまい、最終的には悪口や容姿を批判する発言にまで発展してしまうケースもあります。
拡散するスピードは速いので、デマを発信しないよう注意しなければいけません。
ネット上で起こり得る誹謗中傷の具体例
最後に具体例をご紹介していきます。
名誉毀損の具体例
名誉毀損とは、公然と事実を適示して人の名誉を毀損する行為です。
不特定多数の人たちに具体的な内容を示して社会的評価を貶めるような言動が当てはまります。
例えば、以下のような行為が名誉毀損です。
・あの人は不倫をした。それなのにテレビに出ているなんておかしい。いなくなってしまえ。
・料理にゴミが入っているような不潔なお店だ。絶対に行かない方がいい。
・○○は前科がある。二度とテレビに出すな。
・借金があるらしいから仲良くするとお金とられるかもよ。
具体例のある言葉で周囲からの評価を下げるような言葉です。
具体例に関しては、事実ではなくデマであっても評価を下げるような書き込みがあれば名誉毀損に当てはまります。
侮辱罪の具体例
事実を摘示しなくても公然と人を侮辱する行為が侮辱罪にあたります。
具体例は以下の通りです。
・ブスなのにテレビに出るな!
・頭の悪いバカが何を言っても無駄。
・○○は失敗ばかりする。頭大丈夫?でも無能だから仕方ない。
など、人格を蔑視する言葉などが当てはまります。
相手の悪口を言う誹謗が侮辱罪になるケースが多いので、身近で起こりやすい罪だと考えられます。
匿名性が高く、集団心理が働きやすいといった理由によって、ネット上やSNSでは誹謗中傷となる行為が多くなっています。
自分が受ける側、する側にもなり得るので、どういった行為が誹謗中傷にあたるのか理解しておく必要があります。
何気なく投稿した意見でも、批判や攻撃と受け取られるケースがあるため注意してください。
トラブルに巻き込まれない、自分からトラブルを作らないためにも、正しい知識を身に付けることが大切です。


















