今やインターネット・SNSが普及し、当たり前の時代になりました。
企業はデジタルマーケティングを通して、これまでは地域などで限定した営業をかけられませんでしたが、現在は日本全国・世界中に向けて情報を発信できるようになり、マーケティング活動もしやすくなっています。
しかし、企業にとってネット社会はメリットばかりではありません。
場合によっては誹謗中傷を受けてしまうリスクもあります。
「どうせ一時的なものだろう」と考え、誹謗中傷を受けたとしても放置する企業もあるかもしれませんが、様々な悪影響を及ぼす可能性が高いです。
そこで今回は、企業が実践すべき正しい誹謗中傷対策方法について解説します。

「誹謗中傷」の意味

そもそも誹謗中傷とは、どのような言葉を指すのでしょうか?
誹謗中傷は、他人の名誉・信用を毀損する不当な評価や侮辱的な言動を指す言葉です。
誹謗と中傷はそれぞれ意味が異なっており、「誹謗」は相手の悪口を言うこと、「中傷」は根拠のない嘘・でたらめを言って相手の名誉を傷つけることを指します。

批判や悪口との違い

誹謗中傷と似ている言葉に、「批判」や「悪口」があります。
批判とは、その人の意見や行動に対して、正当な根拠に基づき異議を唱えることを指します。
あくまでも建設的な意見となるため、議論を活性化させる役割を持ちます。
ただし、正当な根拠がないのに異議を唱えたり、悪意を持って相手を傷つけたりする行為は、誹謗中傷には当てはまらないので注意してください。
また、企業の欠点・問題点を指摘しながら、軽蔑するような発言をすることを悪口と言います。
一見誹謗中傷と同義語のように感じる人もいますが、個人的な体験や意見に基づいているものは誹謗中傷に該当しません。

誹謗中傷になるライン

法的にどこからが誹謗中傷で、どこからが単なる悪口なのかという明確な基準は設けられていません。
ただし、「根拠を持たない暴言によって相手を傷つけること」が1つのラインになっています。
中には「表現の自由」を尊重する人もいて、ラインが分かりづらくなる場合もあります。
確かに日本では表現の自由が保障されており、思想や意見、主張などを自由に表現できます。
しかし、だからといって他人の権利や権益を侵害したり、犯罪につながりそうな暴言を吐いたりするのは、表現の自由には当てはまりません。
例えばあるレストランを利用した際に、「自分的には味が薄いように感じた」と口コミを投稿しても、個人の感想としてみなされます。
しかし、「味がほとんど感じられず。まずすぎて二度と行きたくない。味覚障害を疑うレベル。行こうと思っていた人も行かない方がいい。」などの行き過ぎた表現は、誹謗中傷になり得ます。

誹謗中傷の実態

ネットやSNSが普及した現代では、どれくらい誹謗中傷が発生しているのでしょうか?
総務省の「令和5年度 インターネット上の違法・有害情報対応 相談業務等請負業務報告書」では、違法・有害情報相談センターにおける相談件数を公表しています。
相談件数は2010年度では1,337件だったものが、2015年度に5,200件へと増加しており、2023年度には6,463件と過去最多を記録していることがわかっています。
このデータにおける相談者の属性は個人が8割以上を占めているものの、個人事業主や企業・団体も含まれていました。
また、相談内容は「相談者の名誉や会社の信用を貶めるような情報(誹謗中傷など)」が58.5%に上っています。

参照:総務省「令和5年度 インターネット上の違法・有害情報対応 相談業務等請負業務報告書(概要版)

誹謗中傷で起こり得るリスク

企業が誹謗中傷を受けた場合、様々な悪影響を及ぼす可能性があります。
例えば、ネガティブな情報が書き込まれることでユーザーや取引先からの信頼が失われたり、誹謗中傷に対して企業が誤った対応をとってしまうと法的トラブルに発展したりする恐れがあります。
特に誹謗中傷による顧客離れによって、業績が悪化することも考えられます。
信頼性が重視されるBtoC事業では致命傷になりかねません。
また、悪評が広まってしまった結果、求職者から敬遠されることで採用活動に支障をきたす可能性も高いです。
このように、誹謗中傷によって様々な悪影響を受けると、従業員すら企業に対する信頼がなくなってしまい、組織内で不安の声や疑心暗鬼が生まれてしまいます。
ここからさらに内部告発や情報流出のリスクもあるため、注意が必要です。

企業が誹謗中傷を受けた際の正しい対処法

万が一企業が誹謗中傷を受けてしまった場合、企業はどのような対処をすれば良いのでしょうか?
ここで、正しい対処法を解説します。

事実確認と冷静な状況把握

SNSや掲示板、口コミサイトなどに企業の誹謗中傷が書かれた場合、まずはそこに書かれている内容が本当かどうか事実確認をする必要があります。
ここで事実確認をせずに誹謗中傷の内容を否定してしまうと、万が一内容が正しかった場合にさらなる炎上につながる可能性があります。
そのため、まずは事実確認をすることが重要です。
事実確認が済んだら冷静に状況を把握し、静観するかそれとも警察・弁護士に頼るか、または法的措置をとるかなどを判断します。

削除依頼・通報

静観せずに対応する場合は、誹謗中傷の内容が投稿されたプラットフォームを運営している企業に対して、削除依頼や通報をします。
削除依頼をする条件や依頼フォームは、各プラットフォームによって異なります。
例えばX(旧Twitter)で削除依頼をしたい場合、まずはスクリーンショットで誹謗中傷が書かれた投稿を撮影しておきます。
これは法的な措置を取る際に証拠となるため、投稿内容や投稿日時などがすべて入った状態でスクショを撮りましょう。
証拠を確保できたら、Xのヘルプセンターから誹謗中傷の投稿や規約違反に関する報告を行います。
削除依頼をすると、X側から本人確認のためのメールが届くので、本人確認を行うようにしましょう。
その後、運営から数日~10日程度で削除依頼に対応できるかどうかの返信が来ます。

弁護士や専門機関への相談

削除依頼を出したとしても対応してもらえないケースは少なくありません。
また、匿名で誹謗中傷の書き込みが行われていた場合、書き込みをした人に対して法的措置を取るためには、その人を特定する必要があります。
特定をするためには開示請求を行うことになりますが、企業だけで対応するのは難しいでしょう。
そこで、弁護士や専門機関に相談するのがおすすめです。
弁護士や専門機関に相談することで、プロバイダに対する開示請求もスムーズに行うことができますし、サイト運営者が削除に応じてくれなかった場合も弁護士や専門機関を介すことで、裁判所に仮処分の申し立てを進めてもらうこともできます。

社内での共有・危機管理体制の構築

具体的な対応方法が決まったら、組織としてどのような対策を取るのかを社内で共有することも大切です。
社内で共有することで、企業に誹謗中傷に関する問い合わせを誰が受けたとしても、統一した回答を出すことができます。
また、社内での共有に加えて危機管理体制を改めて構築することも重要です。
今回発生した事案をフィードバックし、どうすればそのような誹謗中傷が起きないかを検討します。
社内での情報管理ルールを決め、従業員に周知・徹底するよう指導しましょう。
さらに、従業員や元従業員から誹謗中傷を受けることもあるため、健全なコミュニケーション環境を整えることも大切です。

今回は、正しい誹謗中傷対策方法について解説してきました。
誹謗中傷はたとえ知名度の低い企業だったとしても起こり得ます。
誹謗中傷の投稿はSNSなどを通じて瞬く間に拡散されてしまい、これまで築き上げてきたブランド力も失われてしまう可能性が高いです。
このような事態に陥った場合でも冷静な初動対応を行い、長期的にブランド戦略によって信頼を回復させていくことが重要となります。
株式会社ニャースは、企業規模や業種を問わず、これまでに逆SEOサービスによる誹謗中傷対策を手がけてきました。
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