インターネットやSNSの普及により、企業や店舗、個人に関する情報は瞬時に拡散されるようになりました。
その一方で、事実とは異なる口コミや過去のネガティブな情報が残り続け、風評被害として大きな影響を及ぼすケースも増えています。
もし初めて風評被害に遭ってしまった場合、「何から手をつければいいかわからない」「専門的で難しそう」と感じている方も多いのではないでしょうか。
実は、風評被害対策は基本的な考え方と正しい手順を理解すれば、初心者でも取り組むことが可能です。
本記事では、これから初めて風評被害対策に取り組む方向けに、対策方法や手順をわかりやすく解説していきます。

なぜ風評被害が起きてしまうのか?

そもそも風評被害はなぜ起きてしまうのでしょうか?
ここでは風評被害が起きてしまう理由について解説します。

事件や事故、災害などによる不安

風評被害は、大きな事件や事故、災害などが発生したタイミングで起きやすいです。
これは、事件や事故、災害などにより人々の不安が高まってしまい、普段なら誰が見てもデマだと感じられるものが、本当かもしれないと不安になるため、そこから風評被害につながる恐れがあります。

不安を煽り、偏った内容の報道

風評被害はマスメディアの報道によって引き起こされるケースも少なくありません。
情報として間違っていなかったとしても、マスメディアはインパクトのある内容にするべく、わざと不安を煽るような言葉を使ったり、偏った内容しか紹介しなかったりする場合があります。
マスメディアによる報道はどうしても多くの人の目に触れやすく、強い影響力を持っているため、そのまま信じ込んでしまう人も少なくありません。

企業の説明不足

噂話やデマなどが広まると、多くの人は不安な状況に置かれる場合もあります。
この時、噂の中心となっている企業・個人が、きちんと状況を説明し、不安を取り除こうとせずに黙っていると、「情報は正しいから何も言わず、否定しないんだ」と捉えられてしまい、さらに人々の不安を増幅させてしまう恐れがあります。
また、いくら説明をした場合でも、説得力が欠けるものだった場合、より一層人々の不安が高まり、逆効果になってしまう可能性もあるため、注意が必要です。

個人によるデマ

SNSが普及したことにより、個人によるデマが信じ込まれてしまうことで、風評被害に発展するケースも少なくありません。
有名な事例としては、大きな地震が発生した際に「動物園からライオンが逃げた」と画像と共に投稿がありました。
この情報は個人によるデマであり、画像も加工したものだったことが後に判明しています。
デマを流された動物園には電話が殺到し、業務に支障をきたしてしまうほどでした。
このように、個人の力によってデマが多くの人に拡散されるケースもあるため、どんなに小さい火種でも見逃さず、素早く対処することが重要です。

他社からの影響

自社に何の瑕疵がなかったとしても、他社からの影響で自社も風評被害を受けてしまうこともあります。
例えば全く別の地域にある、同じ社名の企業が不祥事を起こした際に、社名が同じということで間違えた人からの電話が殺到したり、SNSで晒し上げられたりするケースもあります。
他社からの影響を防ぐためにも、関わりがないことを丁寧に説明することが大切です。

風評被害における対策方法

風評被害が発生した場合、または未然に防ぎたい場合は、どのような対策を取れば良いのでしょうか?
続いては、風評被害における対策方法について紹介します。

削除申請

SNSやブログ、Googleマップのレビューなどに悪質な書き込みが投稿されてしまった場合、放置していると売上などに影響してくる可能性があります。
そのため、事実とは異なる悪質な書き込みが見つかったら、削除申請を行うことが大切です。
削除申請ではプラットフォームに直接申請するやり方と、弁護士を通じて法的手続きを取る方法の2種類があります。
まずはプラットフォームに直接申請し、不適切な口コミとして報告しましょう。
ただし、プラットフォームに直接申請しても必ず削除されるわけではありません。
削除されない場合は弁護士などに相談し、仮処分申請や発信者情報の開示請求などを行いましょう。

逆SEO対策

自社名で検索した際に、検索結果にネガティブサイトが上位に上がっている場合もあります。
このネガティブサイトを検索結果の2ページ目以降に表示したい場合は、逆SEO対策が有効です。
逆SEO対策では、目的のネガティブサイトを押し下げるために、ポジティブコンテンツをできるだけ押し上げる対策を取ります。
例えば公式ブログやオウンドメディアで有益な情報を発信したり、SNSアカウントや動画プラットフォーム(YouTube、TikTokなど)を活用したりすることで、検索結果の上位に表示されやすくなります。

サジェスト・関連キーワード対策

社名で検索した際に、キーワードの隣にネガティブなワードが並んでしまうケースがあります。
例えば「○○(社名) 詐欺」「○○ ブラック企業」などです。
こうしたサジェストのネガティブワードも対策することが可能です。
ただし、サジェスト・関連キーワード対策はGoogleのアルゴリズムを理解した上で、対策を講じる必要があります。

マニュアル・ガイドラインの策定

万が一風評被害を受けたり、そこから炎上につながったりした場合は、混乱や被害を最小限に抑えられるよう初動対応に関するマニュアルを策定しておくことが大切です。
初動対応に関するマニュアルでは、炎上が発生してからいつまでに対策本部を設置し、公式声明はいつ発表するのか、などを明確にしているため、実際に炎上が起きてしまった場合でもその流れに則って対応できます。
また、従業員の情報漏洩や不適切なSNS利用を防ぐためにも、社内SNSガイドラインを策定することも大切です。

モニタリングツールの導入

風評被害を完全に防ぐことは難しいですが、早期発見によって素早く対処し、被害を最小限に抑えることは可能です。
そこで取り入れたいのが、モニタリングツールです。
モニタリングツールは、検索結果やSNS、掲示板、口コミサイトなどで指定したキーワードとネガティブワードが登場する投稿・コンテンツを見つけた際に、自動で通知をくれるツールです。
スタッフが目視で確認することもできますが、その分リソースを割かなくてはなりません。
一方、モニタリングツールなら24時間365日ネットを監視してくれるので安心です。

風評被害を未然に防ぐ!対策のステップを解説

風評被害対策を未然に防ぐためにも、どのようにして対策を進めていけばいいか、具体的なステップを知っておきましょう。
ここで、風評被害対策のステップを解説します。

1.現状を把握し、リスク評価をする

まずは自社に関する情報がインターネット上でどのように見られているかを把握するところから始めます。
検索エンジンで企業名やサービス名、個人名などを調べ、口コミサイトやSNS、掲示板などでどのような投稿があるのか確認してください。
現状を把握した上で、どの媒体に・どんな内容の投稿が・どれくらい影響力を持っているかなどを整理し、将来的に風評被害へ発展するリスクがあるかを評価します。

2.風評被害対策の戦略を立案する

次に、風評被害対策の方向性を決め、戦略を立案することが大切です。
すでにネガティブな情報が存在する場合、削除依頼や逆SEO対策などの対処が必要になるケースもあります。
今のところ目立った問題がない場合でも、将来的に拡散を防ぐための予防策を検討しておくことも重要です。
また、自社で対応するのか、それとも専門業者に依頼するのかといった点も含め、自社にとって無理のない戦略を立てるようにしましょう。

3.予防策を講じる

風評被害対策として、日頃からポジティブな内容の情報を発信することが効果的です。
公式サイトやSNSで正確な情報を発信し、誤解が生じにくい状態をつくることで、ネガティブな噂も広がりにくくなります。
また、口コミサイトへの適切な返信やユーザーからの問い合わせへの丁寧な対応なども、評判悪化を防ぐ重要な要素です。

4.社内体制の見直し・構築を図る

風評被害が発生した際に、慌てないためには社内体制の整備が必要です。
誰が情報をチェックし、誰が対応を判断するのか明確に決めておくことで、迅速かつ冷静な対応が可能になります。
特に、SNS運用や広報、カスタマーサポートなど、外部との接点を持つ部署との連携を強化しておくことが大切です。

5.危機管理マニュアルを作成し、周知させる

風評被害が発生した場合の対応手順をまとめた、危機管理マニュアルを作成しましょう。
危機管理マニュアルの中で初動対応の流れや社内報告のルート、外部への発信方法などをまとめておくと、対応の遅れや判断ミスなどを防げます。
マニュアルは作成したら終わりではなく、定期的に見直し、関係者へ周知・共有することも重要です。

風評被害対策はプロに相談・依頼するのがおすすめ

自社だけで風評被害対策に取り組むことも可能ですが、リソースを確保できなかったり、成果が出なかったりするケースも少なくありません。
そんなときは、風評被害対策のプロに相談・依頼するのがおすすめです。
風評被害対策のプロに相談・依頼することで、問題が生じた際にも素早く対応し、被害の沈静化を図ってくれます。
また、逆SEO対策やサジェスト・関連キーワード対策などに関する知識や技術を兼ね備えているため、難易度の高い施策でも成果につながる可能性も高いです。
企業規模や予算にも考慮し、最適なプランを提案してもらえるため、風評被害対策はプロに相談・依頼するようにしましょう。

 

インターネットやSNSが当たり前の時代ということもあり、企業は常に風評被害に遭うかもしれないというリスクにさらされています。
たった一度ネガティブな情報が拡散され、風評被害に遭ってしまった場合でも、企業活動に大きく影響する可能性があるため、早めの対策が必要です。
風評被害対策は自社で行うことも可能ですが、より精度の高い風評被害対策を講じるには、専門家の力が必要となります。
今回紹介した内容を参考にしつつ、プロに風評被害対策について相談してみましょう。