ネガティブな情報に直面した時、人は不安や怒りといった感情に支配されやすくなります。
しかし、感情的な反応は情報の拡散や誤解を助長し、風評被害を深刻化させる原因となります。
特に企業担当者は、ネガティブ情報に対して冷静に向き合うことが重要となってきます。
本記事では、ネガティブ情報から風評被害に発展する仕組みや、冷静に対処するためのステップなどを解説します。
風評被害を未然に防ぐための取り組みについても解説しているので、風評被害対策を講じたい方はぜひ参考にしてください。

ネガティブ情報が風評被害につながる仕組み

ネガティブ情報が拡散されることで、風評被害につながってしまう可能性があります。
なぜ、ネガティブ情報から風評被害に発展してしまうのでしょうか?
ここで、ネガティブ情報が風評被害につながる仕組みを解説します。

SNSや口コミで情報が拡散しやすい理由

SNSや口コミサイトなどでは、企業に対するネガティブな投稿がされることもあります。
ネガティブな投稿がされると、一気に情報が拡散されてしまうケースは少なくありません。
SNSや口コミサイトの情報が拡散しやすい理由として、簡単な操作で拡散できてしまうことが挙げられます。
気になる投稿に対してボタン1つでフォロワーに共有できることから、どんどん拡散されていってしまいます。

感情的な反応が連鎖する心理的メカニズム

ネガティブな情報がSNSなどで拡散されやすいもう1つの理由に、人間の心理的メカニズムとしてネガティブな情報に強く反応しやすいという特性も関係しています。
例えばSNSに「○○という企業の対応が最悪だった」と書かれた場合、そもそも企業に対して興味を持っていた人や企業の商品・サービスを利用したことがある人に対して、おすすめ投稿として表示される傾向にあります。
人間には危険やリスクを回避しようという本能を持っているため、「対応が最悪だった」という情報に対して強く反応を示し、拡散されてしまいます。

真偽不明の情報が信じられてしまう背景

SNSには正しい情報だけでなく、真偽不明の情報も数多く投稿されています。
誰もが真偽不明の情報に踊らされているというわけではないものの、中にはその情報を信じてしまい、多くの人に拡散しようとするケースもあります。
真偽不明の情報が信じられてしまう背景として、情報リテラシーが身についていない人もいることが挙げられます。
情報リテラシーが身についていない人は、1つの情報に対して自分で調べようとはせず、情報を疑うということをしません。
そのため、真偽不明の情報や明らかにフェイクな情報だったとしても、信じてしまうユーザーがいるのです。

やってはいけない対応例

自社に対してネガティブな情報が投稿されてしまった場合、冷静に対応することが重要となります。
逆に、以下の対応をすると、さらなるトラブルに発展する恐れもあるので注意が必要です。

衝動的な反論や攻撃的な発言

企業がネガティブな投稿をしたユーザーに対してやってはいけないこととして、衝動的な反論や攻撃的な発言が挙げられます。
突然ネガティブな投稿を発信されてしまい、戸惑ってしまう方も多いでしょう。
特にその内容が間違っていた場合は衝動的に反論をしたり、「そんなこともわからないんですか?」と攻撃的な発言をしたりする方もいます。
しかし、このような冷静さを欠いた反論・発言は対立を深めるだけでなく、投稿者自身が誹謗中傷の加害者になってしまうかもしれません。

過剰な沈黙や放置による誤解

ネガティブな投稿を見て、その内容が真実ではなかった場合、「しばらく時間が経てば落ち着くだろう」と考えてしまいがちです。
しかし、過剰な沈黙や放置をしていると、「反論をしてこない=真実だ」と思われてしまい、さらなる拡散と炎上につながるリスクがあります。
誤解を解くためにも、早めに対処することが大切です。

何度も釈明をする

事実とは異なるネガティブ情報が拡散された場合、自分には非がないのに何度も釈明をする方もいます。
しかし、自分は悪くないからという理由で何度も釈明をしていると、「ただ言い訳しているだけ」と周りの人から認識されてしまい、さらに炎上が悪化する恐れもあります。
事実ではないネガティブ情報だったとしても、炎上をする原因をつくり世間を騒がせてしまったことは事実なので、まずはそのことに対して謝罪をし、その後必要に応じて補足説明をすることが大切です。

冷静に対処するための基本ステップ

ネガティブ情報と向き合い、冷静に対処するためにも以下のステップを踏むことが大切です。
ここで、冷静に対処するための基本ステップを確認しておきましょう。

情報の真偽を正しく確認する

まずは、ネガティブ情報の真偽が本当なのか確認する必要があります。
なぜなら情報の真偽によって対応の仕方が変わってくるためです。
何が原因でネガティブな情報が拡散されているのか、その内容が事実なのかを確認します。
すでに炎上している場合は、世間的にどのような論調が広まっているかも確認することが大切です。
例えば他のユーザーは何に対して批判をしているのか、企業側に何を求めているのかが論調からわかります。
事実や論調の確認を怠ったまま謝罪をしてしまうと、「論点が違う」として炎上がさらに強まる可能性もあるので、注意してください。

感情を整理し、第三者視点で考える

ネガティブな情報を見ると、誰しも色んな感情が沸き立ってしまうものです。
特に自社のネガティブな情報だと、怒りや悲しみなどの感情が出てきてしまうものです。
この感情に振り回されてしまうと、正しい対処ができなくなり、さらなる批判を呼んでしまう可能性があります。
そのため、ネガティブな情報と向き合うためにも、一度感情を整理した上で第三者視点に立ち、どう対策していくべきか考えることが大切です。
第三者視点で考えてみると、

社内での共有や専門家との相談体制を持つ

ネガティブな情報が出たことに対して、社内で共有することも重要となってきます。
特にネガティブな情報が真実だった場合、社内で問題を共有することで再発防止に取り組むことも可能です。
また、専門家との相談体制を構築しておくのも良いでしょう。
ネガティブな情報から炎上に発展する可能性は高いので、早いうちから専門家に相談することで、早期解決につながる場合もあります。

信頼を守るためのコミュニケーション術

企業がユーザーとの信頼関係を守るためにも、日頃のコミュニケーション術によって関係性を構築しておくことが大切です。
続いては、信頼を守るために知っておきたいコミュニケーション術を紹介します。

誠実さと透明性を意識した発信

ユーザーと直接意見をもらえるSNSでは、誠実さと透明性を意識した発信によって、信頼関係を構築することができます。
例えば「正確な情報だけを発信する」や「誤字脱字をしない」、「差別的な発言をしない」などのポイントを押さえながら投稿することが大切です。

謝罪と説明を分けて伝える重要性

ネガティブな情報が真実だった場合、謝罪に発展するケースもあります。
もし謝罪が必要となった場合、謝罪と説明は分けて伝えるようにすることが大切です。
謝罪と事情の説明を一緒にしてしまうと、言い訳のように聞こえてしまいます。
事情から話すのではなく、まずは謝罪をすることがポイントです。
相手から説明を求められたら、事情を詳しく説明するようにしましょう。

SNSでの応答時に注意すべき点

基本的に企業アカウントはコメントをくれたユーザーに対して応答するのは稀です。
返信をするならコメントをくれたユーザー全員に行った方が良く、その結果時間と手間がかかってしまうためです。
しかし、ユーザーと直接コミュニケーションが取れて、なおかつファン化につながることから、メリットも大きいと言えます。
SNSでユーザーに対して応答するかは、事前にルールを設けておくと安心です。
ルールでは、コメントに対して応答するかどうかだけでなく、ネガティブな情報を書かれてしまった場合の対応なども明記しておきましょう。
あらかじめルールとして設定しておけば、実際にネガティブな投稿がされたとしても冷静に対処できるようになります。

風評被害を未然に防ぐ取り組み

ネガティブな情報をきっかけに炎上し、そこから風評被害に広げないためには、そのようなことが起きていない段階で対策を講じておくことが重要です。
そこで、風評被害を未然に防ぐ取り組みについて解説します。

危機管理マニュアルと教育体制の整備

ネガティブな情報から発展した風評被害を未然に防ぐためには、危機管理マニュアルを策定しておくことが大切です。
危機管理マニュアルは、被害が発生してから緊急事態になった際の対応などを定めたマニュアルです。
万が一ネガティブな情報から風評被害になってしまったとしても、危機管理マニュアルに基づき冷静に対処することで、事態の沈静化にもつながります。

専門家との連携によるリスク低減

風評被害はいつ、どこで発生するかわかりません。
昨日まで特に何もなかったのに、突然自社に対して悪口が書き込まれてしまう場合もあります。
そこから炎上や風評被害に発展した場合、自社だけで対応するとなると大変です。
そのため、専門家との連携を強めておき、万が一の事態に発展してもすぐに対応してもらえるようにすることで、風評被害によるリスクを最小限に抑えられます。

 

今回は、ネガティブ情報から風評被害に発展する仕組みや、冷静に対処するためのステップなどを紹介してきました。
SNSや口コミサイトなどでは、突然企業に対するネガティブな情報が拡散されてしまう場合があります。
ネガティブな情報から炎上、風評被害などに発展させないためにも、冷静に対処することが大切です。
また、事前にマニュアルを策定しておいたり、専門家と連携しておいたりすることで、未然に風評被害を防ぐこともできます。
今回紹介した内容を参考にしつつ、ネガティブな情報が出た場合は正しく対処できるようにしておきましょう。