インターネットやSNSが普及したことで誹謗中傷や風評被害といったリスクが増えています。
根拠のない噂やデマの拡散などで企業が社会的評価を損なえば、売上の減少や取引先との関係悪化、採用活動への悪影響など、様々なリスクを受ける可能性があります。
風評被害のリスクを抑えるためにも、適切な方法で対策を施すことが大切です。
万が一、対応策を誤れば問題がさらに大きくなる可能性もあるため注意が必要です。
そこで今回は、風評対策でやってはいけない対応を解説するとともに、風評対策の正しいステップを紹介していきます。
リスクを最小限に抑えるためにも、ぜひ参考にしてください。
風評対策でやってはいけない対応
誹謗中傷や風評被害への対応を間違えると、問題がさらに拡大する可能性があります。
対策方法について理解しないまま対応するのは危険なので絶対に避けましょう。
そこで、まずは風評対策でやってはいけないNG行為を紹介します。
感情のままに返信する行為や反論すること
自社に対する誹謗中傷を目にすれば怒りや焦り、悲しみなど、様々な感情になるでしょう。
その感情のまま返信をしてしまえば、誹謗中傷を行った相手の苛立ちをより引き出したり、悲しい気持ちにさせたりする可能性があるため注意が必要です。
SNSや口コミサイト、掲示板など、多くの人たちが目にする場所であれば、感情のまま攻撃的な返信をすれば「誠実な会社ではない」といった印象を与えてしまいます。
その結果、より多くの人たちが自社に対してマイナスな印象を持ち、さらに攻撃が増える可能性があります。
たとえどんなに理不尽な内容が書かれていても、決して感情的にはならず、冷静に丁寧な内容で返信することが大切です。
無視や放置をする
ネガティブな口コミや企業やお店に対する悪口などを発見すれば心理的な負担が大きくなります。
「対応すれば、より問題が大きくなるのでは?」「もっと多くの人の目に触れるかもしれない」などといった思いを抱く方もいるはずです。
しかし、無視や放置をする行為は最も危険です。
企業からの反応がなければ不満を抱いた顧客の感情をさらに害してしまいます。
また、その口コミや投稿を目にした他のユーザーからも「対応が不誠実」といった印象を抱かれやすくなります。
また、書かれている内容がデマだった場合、「放置すればそのうち事態が鎮静化する」「いずれ誰も騒がなくなるだろう」などと考える方もいるはずです。
しかし、こうした考えは、「反論しないということは事実なんだ」という感情を抱かせる要因です。
事態が鎮静化するどころか、さらに悪化する危険があるので注意してください。
該当の投稿を引用して「違う」と訴える行為
SNS上でネガティブな情報が拡散するケースも多いです。
「この会社に勤めている○○は昔イジメをしていた」「○○というスタッフは不倫をしている」など、デマが拡散するケースもあります。
この場合、問題を鎮静化するためにも事実ではないことを真摯な対応で否定する必要がありますが、その際には問題の発端となった投稿を引用しないよう注意してください。
投稿を引用し、「これは事実とは異なります。」と訴えた場合、投稿があったことをより多くの人に知らせることになってしまいます。
否定する際には引用はしないよう注意してください。
サクラ行為やなりすまし
自社やお店の評価を上げるために、関係者が良い口コミを自作自演したり、ネガティブな口コミに対して過剰な反論をしたりする行為もNGです。
顧客を装って高評価をするサクラ行為は、多くの口コミサイトやプラットフォームで禁止されています。
自作自演が発覚した際にはアカウントが停止される他、これまでの口コミが全部削除されるなど、厳しいペナルティが課される危険性もあるため注意してください。
また、自作自演だと発覚すれば企業のイメージは大きく損なわれます。
経営に深刻なダメージを与える可能性があるため、サクラ行為やなりすましは絶対に避けましょう。
証拠を残さないまま削除する行為
問題のある投稿を見つけた時、多くのユーザーの目に留まることを避けるためにもすぐに削除を申請する方もいます。
ネガティブな内容の投稿が削除されれば、目に触れる機会がなくなるので事態の鎮静化を図れますが、法的措置を取りたい場合や発信者特定の手続きをしたい場合、証拠がなくなってしまうため対応できなくなってしまいます。
削除申請を急ぐ前に、問題となった投稿の日時や掲載場所、投稿内容やアカウント情報などは、メモやスクリーンショットを取るなどして残しておきましょう。
証拠が残っていれば、投稿が消された場合でも法的手続きを進めることができます。
事実確認をしないまま対応する
SNSへの投稿や口コミサイトなど、ネガティブな情報に対して「とりあえず謝っておけば事態は収まるだろう」と考える方もいます。
事実確認をしないまま謝罪文を出せば、非を認めたことになるため、たとえデマだった場合でも「投稿の内容は事実だった」という印象を多くの人に与えてしまいます。
後から法的な責任を追及される危険性もあるため注意してください。
また、投稿の内容が事実であったにも関わらず反論する行為もNGです。
「事実ではない」と強く主張した後に実際には事実だったことがわかれば、新たな批判を呼び、炎上が拡大してしまいます。
信用は大きく損なわれるので注意してください。
風評対策の正しいステップ
ネガティブな口コミや投稿によるリスクを抑えるため、被害の拡大を防ぐためにも、正しい対応をとることが大切です。
ここからは、風評対策でとるべき正しいステップを紹介していきます。
現状調査・事実確認・証拠保全
まずは、被害状況の確認から行います。
SNSや口コミサイト、検索エンジンなど、どの媒体で風評が広まっているのかを確認してください。
そしてその内容が事実なのか事実ではないのかを精査する必要もあります。
もし、事実ではない場合は、後のことを考えて証拠を保存しましょう。
該当の投稿のURLや日時など、証拠となり得る項目をすべてメモ・スクリーンショットしてください。
内容が事実だった場合は、状況を確認し、再発防止策を検討する必要があります。
被害の拡大防止
悪意ある行動には、感情のままに反論したり名指しで批判したりなどの行為は絶対に避けてください。
かえって炎上を招き、被害が拡大する恐れがあります。
口コミで事実に基づく指摘があれば、誠実な謝罪や改善の姿勢を返信することで、ユーザーに与える印象が良くなる可能性があります。
SNSやWebページ、ニュースサイトなどで事実とは異なる情報が発信された場合には、自社サイトのお知らせや公式声明文で、事実関係を説明して正しい情報を発信してください。
また、投稿された内容が事実だった場合も、声明文で問題行動についての謝罪や再発防止策を速やかに提示しましょう。
削除依頼・法的措置
該当となる投稿は削除することが可能です。
投稿した本人に直接削除を依頼する他、各サイトの利用規約に基づいて問い合わせフォームや通報機能から、削除を依頼してください。
名誉毀損や業務妨害にあたるような悪質な誹謗中傷だった場合や削除に応じてくれない場合には法的措置を検討しましょう。
弁護士に依頼をすれば、プロバイダに対して投稿者のIPアドレスや氏名などの開示を求める発信者情報開示請求を求めることができます。
また、特定した投稿者に対しては、損害賠償の請求や刑事告訴を検討することも可能です。
弁護士に相談する際には、IT分野やネットの誹謗中傷に強い弁護士に相談しましょう。
検索結果の最適化
検索結果の上位にネガティブな情報が残り続ければ、いずれまた炎上する可能性もあります。
企業やお店に対してネガティブなイメージを抱くユーザーの数も減らないため、検索結果の改善を進めていきましょう。
効果的なのは逆SEO対策です。
運営しているオウンドメディアやプレスリリース、公式SNSなどでポジティブな情報を発信することで、ネガティブな記事を押し下げる効果が期待できます。
ネガティブな情報を目にする機会が減るため、マイナスなイメージを抱くユーザーを減らすことに役立ちます。
自社での対応が難しい場合には、専門の対策業者への依頼を検討しましょう。
本来の業務に集中しながら対策ができ、モニタリングを実施している業者であれば、風評被害のリスクを抑えることにもつながります。
ネット上で自社に対する悪い口コミやネガティブな情報が発信された時、間違った対応をとれば事態が大きくなる可能性があります。
信用をなくせば経営にも悪影響を与えるため、適切な対応が不可欠です。
今回紹介した内容を参考に、対処を進めてみてください。


















