インターネットやSNSが普及した現代では、企業に関する情報が瞬時に拡散されるようになりました。
事実とは異なる情報や悪意のある口コミ、誹謗中傷などが広がることで、企業の売上や採用活動、ブランドイメージに大きな影響を与えるケースも少なくありません。
風評被害への対応を誤ってしまうと被害が拡大する一方で、適切な対応・対策ができていると信頼回復やかえって企業価値の向上につながる場合もあります。
そのため、風評対策を検討する際には、実際の成功事例から効果的な対応方法を学ぶことが重要です。
本記事では、風評対策の成功事例を紹介するとともに、成功事例に共通する風評対策のポイントや企業が実践したい風評対策の進め方について解説します。
風評対策の成功事例
マーケティングでも活用されているネットやSNSですが、大手企業から中小企業に至るまで風評リスクにさらされているのも事実です。
しかし、そんな中で実際に風評被害や炎上が発生したものの、適切な対応によって素早く鎮静化できたり、好感度アップにつながったりした企業も存在します。
ここで、風評被害・炎上対応に成功した事例を紹介します。
チケットサイトにおける成功事例
某チケットサイトでは、舞台のチケットに関して「入金したのにキャンセルされた」という投稿が拡散され、炎上してしまいました。
投稿者によると、チケットを購入して自分で取り消していないにも関わらず、チケットサイト側からキャンセルされたという内容でした。
この投稿から2日後、チケットサイトの公式サイトで声明文が発表され、ユーザーが投稿した画像に映っていた領収書番号から店舗を特定し、購入記録などを調査したところ、入金後にキャンセルした事実は確認できなかったと主張したのです。
投稿内容との相違が見られることから、チケットサイト側はさらなる調査が必要とし、同社に直接問い合わせてほしい旨を発表しました。
この声明文が出てから2日後に再びチケットサイト側から声明文が公表され、投稿者とコンタクトを取ることができ、入金の事実がなく入金後にキャンセルされたという事実はなかったと発表しました。
チケットサイト側は投稿者に対して特に法的対応を考えていないことも発表しており、他のユーザーから高評価を得る形で収束しています。
飲食店における成功事例
店内飲食・テイクアウトなどで人気を集める某飲食店では、離乳食(後期)の無料提供を全店舗で実施する旨を発表しました。
この投稿に対して好意的な意見が多く見られましたが、一部で「狭い店内にベビーカーで無理やり入ってきそう」「子どもの声でうるさくなりそう」など、批判的な声も集まり炎上騒動にまで発展してしまいます。
この飲食店を運営する企業は、約1週間後に公式サイトから声明文を発表し、企業理念に基づいた取り組みであることや、過去にも咀嚼が困難な方に向けた配慮食サービス、グルテンフリー・ベジタリアン対応のメニューを販売していることなどを丁寧に説明しました。
本来炎上後に出す声明文には企業側に非がなかったとしても、謝罪の一言を添えるケースがほとんどです。
しかし、今回の事例では客観的に見ても悪いことをしたわけではなかったため、安易に謝罪せず、企業理念や信念を伝えたことが好印象につながったと考えられます。
成功事例に共通する風評対策のポイント
風評対策の成功事例を分析すると、業種や企業規模が異なっていても共通する特徴が見られます。
特に、対応のスピードや情報発信の姿勢は、被害の拡大防止や信頼回復にも大きく影響します。
ここでは、成功事例に共通する風評対策のポイントを紹介しましょう。
炎上が発生してからすぐに対応している
風評被害や炎上が発生した際、対応が遅れるほど情報は拡散しやすくなります。
SNSでは数時間のうちに投稿が広まり、多くのユーザーの目に触れることも珍しくありません。
成功事例に共通しているのは、問題を把握した段階で迅速に対応を開始している点です。
状況確認や社内共有を速やかに行い、必要に応じて公式コメントを発表することで、憶測や誤情報の拡散を抑えています。
一方で、対応を先延ばしにすると「企業が問題を放置している」という印象を与え、さらなる批判を招く可能性があります。
炎上発生時には、まず迅速な初動対応をすることが重要です。
事実確認を迅速に行っている
風評対策では、スピードだけでなく正確性も求められます。
事実関係を十分に確認しないまま情報を発信してしまうと、後から誤りだったことが発覚した際により問題が大きくなってしまう恐れがあります。
成功している企業は、投稿内容や口コミ、報道内容などを確認し、社内関係者へのヒアリングや証拠の収集などを速やかに実施しています。
その上で、どの情報が事実であり、どの情報が誤解または憶測なのかを整理していくのです。
正確な状況把握ができれば、削除申請や法的措置の判断もしやすくなります。
また、外部への説明内容にも一貫性を持たせることができるため、信頼回復につながりやすいでしょう。
正確な情報を継続的に発信する
風評被害が発生した際には、悪質な投稿を削除するだけでは十分とは言えません。
企業側が正確な情報を継続的に発信し、誤解の解消や信頼回復を図ることが重要です。
成功事例では、公式サイトやSNS、プレスリリースなどを活用して、事実に基づいた情報を発信し続けています。
問題発生時だけでなく、その後の改善状況や再発防止策についても公表することで、企業として誠実な姿勢を示しています。
また、継続的な情報発信はSEO対策の観点でも有効です。
自社が発信するポジティブで正確な情報が蓄積されることで、検索結果におけるネガティブ情報の影響を抑えやすくなります。
風評対策を成功させるためには、一時的な対応だけでなく、長期的な情報発信を継続することが大切です。
企業が実践したい風評対策の進め方
実際に風評対策に取り組む場合、どのような対策を講じていけば良いのでしょうか?
ここで、企業が実践したい風評対策の進め方を紹介します。
自社のリスクを洗い出す
風評対策に臨む前に、まずは自社にどのようなリスクがあるのか、すべて洗い出していきましょう。
洗い出したリスクは一つひとつ取り組んでいると対応が遅れてしまうため、早く対応した方が良いものから優先順位を付けていくことが大切です。
優先順位を付ける際には、リスクが発生する確率・頻度や企業にどれだけの影響を与えるかなどを加味しながら決めましょう。
モニタリング体制を構築する
風評対策において、素早い対応を実現するためには火種になりそうな投稿をいち早く見つけることが重要となってきます。
そのため、風評対策に取り組むならモニタリング体制の構築が必須と言えるでしょう。
モニタリング体制を構築するには、担当者やチームを決め、対象のメディアやキーワードを決めます。
モニタリングツールを導入すれば自社だけで対応することも可能ですが、リソースが不足している場合は外部のモニタリングサービスを活用するのもおすすめです。
対応マニュアルを整備する
炎上や風評被害を迅速に解決するためにも、実際に炎上・風評被害が発生した際の対応マニュアルを作成しておきましょう。
事前にマニュアルを整備しておけば、万が一の事態が発生した際にもマニュアルに沿って冷静に対処できるようになります。
マニュアルを作成する際には、外部への対応はもちろん、社内でどのように情報を取り扱えばいいのかも盛り込む必要があります。
マニュアル作成には炎上や風評被害対策に関するノウハウも必要となってくるため、マニュアル作成をサポートしてくれる風評対策会社に相談してみましょう。
SNSや口コミサイト、掲示板、ブログなどを通じて炎上や風評被害が発生すると、企業やブランドのイメージが低下して売上が下がるなど、様々な悪影響が出てくる恐れがあります。
しかし、風評対策の成功事例からも分かるように、迅速かつ適切な対応を取ることで、逆に印象をアップさせる企業がいることも事実です。
成功事例を参考にしつつ、万が一自社が炎上・風評被害に遭ってしまっても冷静に対応できるよう準備を進めておきましょう。




















