近年、誰もが簡単に書き込みできる掲示板やSNSなどが増えたことで、他人によって書き込まれた内容がきっかけで風評被害に遭うケースが増えています。
書き込まれた内容が事実かどうか確認することなく、一瞬にして拡散されてしまうため、何が起きているのか理解するまでに時間がかかることもあるでしょう。
書き込まれた内容によって売上が低下したり、ネットで不買運動が起こったりすることもあり、事実でない内容が勝手に独り歩きして深刻な事態を引き起こす可能性もあるため、事前に風評被害に対する対策を講じる必要があります。
この記事では、個人事業主が知っておきたい風評被害に対する対策やポイントについて解説します。

風評被害とは?遭ったらどうすべき?

インターネットで事実とは異なる情報が拡散されていたり、特定の部分が切り取られて意味や内容が変わったりした文章、動画、画像などを投稿しているケースがあります。
これらを見た人が本来の内容や意味を誤解したまま理解したり、さらに拡散したりすることで影響が拡大しやすい傾向です。
企業の場合は拡散された件について問い合わせが増えたり、ネットで不買運動が起こったりしますが、個人事業主の場合は風評被害に遭ったことで営業が出来なくなるなど大きな被害に発展する可能性が高くなります。
このような事態になる前に、個人事業主でも風評被害について正しい対策を取る必要があるでしょう。
しかし、大企業などは経営資源に余裕があるので風評被害対策の規模も大きくしやすいのですが、限られた経営資源しかない中小企業や個人事業主の場合は、風評被害対策が脆弱になりがちな部分もあります。
そのため、初動の遅れや被害に気が付かないケースもあり、事業の基盤が不安定になりやすいです。
個人事業主は、効率的に風評被害対策に取り組むことが必要であり、事前の対策によって事業継続の有無が大きく左右されることを知っておきましょう。

個人事業主は風評被害で全てを失う可能性が高いって本当?

個人事業主の場合、一度の風評被害によって事業が一気に回らなくなり、最終的には廃業となるケースもあります。
風評被害を正しく理解し、対策を講じるには風評被害の内容や傾向について正しい理解と対策が必要です。
ここでは、風評被害のパターンについて解説します。

売上に影響が出る風評被害

商品やサービス関連の風評被害が広がったことで、売上に影響が出ることがあります。
商品への異物混入、カビなどの発生、バイトテロによる悪ふざけなどがSNSで拡散されてしまうと売上に大きな影響が出ます。
これらは事実でもそうでない場合も関係なく、SNS上では話題となって拡散されやすい傾向です。

採用や求人などに影響が出る風評被害

職場の環境や人間関係についての評判が拡散されると、求人応募数の減少に加えて現場での人手不足が全く解消できない事態になります。
特に現代は、インターネットが普及したことで求人募集されている会社やサービス名について必ず検索してから転職活動を行う傾向です。
ここで、求人応募したいと考えている企業や店舗を検索し、悪い評判や口コミが記載されている場合は求人に応募しないことが多く、結果的に求人に応募してくれる人が大幅に減少する可能性が高いです。

上場を検討している場合は障害になる風評被害

インターネット上で悪い評判が拡散されている場合、新規の上場申請に伴った監査法人に上場審査のアドバイザーとして入ってもらうことがあります。
この時に、監査法人からインターネット上でレピュテーションの指摘が入った場合は、即座に対応しなくてはなりません。
特にECサイトなどを経由して販売している商品やサービスがある場合、一度の炎上騒動によって商品が全く売れなくなることも起こっています。
これらの障害が理由となって最終的に上場が出来なくなるということです。

SNSの特徴を知ると対策が取りやすい

同じ風評被害でも、SNSによって特徴が異なります。
以下の内容を参考にして、風評被害対策について考えてみましょう。

Instagram

Instagramは世界全体で約8億人、日本での約500万人以上が登録しているアプリです。
投稿された内容は穏やかに拡散される傾向ですが、投稿が長く残せるので目にする期間も長くなり、DMを使って嫌がらせなどが送られてきやすい傾向です。
簡単にできる対策として、投稿やタグの検索を定期的に行い、悪質な投稿を発見したら報告をしましょう。
投稿に対してコメントできる相手を制限する機能を使えば、攻撃的な投稿を避けやすいです。

X

匿名で利用できて手軽な発信や返信ができるだけでなく、リポスト機能などで炎上が拡散されやすい傾向があります。
簡単に短文で書き込めるXは、拡散力が強くて早いものの、悪意のある投稿が全体的に少ない傾向です。
ただし、風評被害につながりそうな投稿がない訳ではないので定期的なエゴサーチを行い、風評被害に関係する投稿を見つけたら記録と弁護士への相談を行うようにしましょう。

Google

検索エンジンのGoogleは、検索結果に直結しているので風評被害対策を実施しないと集客に影響が出やすいです。
特にネガティブな口コミや情報は拡散されやすい傾向があるので、早めの対策が求められるでしょう。
個人情報や個人事業に関する情報は削除依頼が可能です。
少しでも早めの対策を講じることで、被害拡大を抑制できる一歩となります。

Facebook

海外では一般的に本名をフルネームで登録しているのがフェイスブックです。
海外を中心として用いられていて、30代~50代などの幅広い年代で利用されている傾向です。
実名制なので信ぴょう性も高いと感じるかもしれませんが、Facebookではアカウントが多いため、批判を受けたものの放置した状態では後から信頼を損ねる可能性が高くなります。

YouTube

世界最大級の動画プラットフォームのYouTubeですが、個人ユーザーが動画をアップすることで他ユーザーが視聴できる仕組みです。
YouTubeは検索、閲覧動画、ホーム画面などの操作性も簡単で、内容が注目されると再生数も一気に増えていく傾向です。
しかし、ここでも動画を一部切り抜いたり、悪い内容に捉えられるような編集がされたりする傾向があります。
意図が違う編集によって悪評などのきっかけになった場合は、違反報告や発信者情報開示請求などを早く取ることが重要です。

個人事業主が積極的に行うべき風評被害対策は?

誹謗中傷、悪評、デマなどによる風評被害を受けた場合、必ず事業に大きな影響が出ます。
これは大企業でも中小企業でも個人事業主でも同じです。
顧客離れ、新規顧客獲得の機会損失、人材確保の困難など、様々な部分に影響が出ますが、個人事業主の場合どれか一つが起こるだけで事業存続の危機になる可能性も高いでしょう。
このような風評被害で事業の勢いを止めることがないように、事前に風評被害について正しく理解して対策を取ることが必要です。
SNSの特徴を把握し、個人事業主の名前、事業の内容などを検索してみてください。
エゴサーチを定期的に行うことで、風評被害のきっかけを早めに見つけることができるだけでなく証拠を残すことも可能です。
定期的に正しい情報を公式サイトやSNSで発信するなど、日頃の備えも重要です。
このような対策から始めていき、それでも不安な場合は風評被害を行う専門業者に依頼するのもおすすめです。
事前に風評被害が起こらない対策が重要でしょう。

 

SNSなどで起こったトラブルは、事業に大きなダメージを与えます。
気が付かないままでいたり、知っていて放置していたりすると信用を落としたり、悪い評判が定着したりします。
風評被害は放置しても収まることがないので、事前に対策を講じたり起こらないような環境を作ったりすることを意識してみましょう。